GTMでメールアドレスのクリックを計測する方法|GA4へメールクリックをイベント送信
Webサイトにメールアドレスや「メールで問い合わせる」ボタンを設置している場合、
「メールアドレスが何回クリックされたのか知りたい」
「問い合わせにつながりそうなユーザーの行動を確認したい」
「メールのクリックをGA4で計測したい」
と思うこともあるのではないでしょうか。
Googleタグマネージャー(GTM)を利用すると、Webサイトに設置されたメールアドレスのクリックを検知し、GA4へイベントとして送信できます。
メールフォームの送信完了とは異なりますが、「メールで問い合わせようとした」という行動を確認するための指標として活用できます。
この記事では、GTMでメールアドレスのクリックを計測する仕組みから、GA4イベントタグとクリックトリガーの設定、設定後の確認方法まで順番に解説します。
INDEX
GTMでメールアドレスのクリックを計測する仕組み
Webサイトに掲載されているメールアドレスには、クリックするとメールソフトが起動するリンクが設定されていることがあります。
たとえば、HTMLでは次のような形式です。
mailto:[email protected]
このように、リンク先が「mailto:」から始まるリンクをGTMで判定することで、メールアドレスがクリックされたタイミングを計測できます。
今回の記事では、
メールアドレスをクリック
↓
GTMが「mailto:」リンクを検知
↓
「email_click」というイベントをGA4へ送信
という設定を行います。
メールクリックを計測する前に確認しておくこと
設定を始める前に、計測したいメールアドレスを実際にクリックしてみましょう。
クリックしたときにメールソフトやメールアプリが起動する場合は、「mailto:」リンクが設定されている可能性があります。
GTMではクリックしたリンク先を「Click URL」という変数で確認できます。
今回はこちらのClick URLに「mailto:」が含まれていることを条件にして、メールクリックだけを計測します。
なお、Webサイトの実装方法によっては、JavaScriptなどを利用してメール画面を表示している場合もあります。
その場合は「mailto:」を条件にした方法では計測できないことがあるため、GTMのプレビューモードでクリック時の情報を確認する必要があります。
GTMでメールクリックのGA4イベントタグを作成する
まずは、メールアドレスがクリックされたときにGA4へ送信するイベントタグを作成します。
1.GTMの「タグ」から「新規」をクリックする
Googleタグマネージャーを開き、左側のメニューから「タグ」を選択します。
タグ一覧画面が表示されたら、「新規」をクリックします。
2.GA4イベントタグを設定する
「タグの設定」をクリックし、
Google アナリティクス:GA4 イベント
を選択します。
続いて、GA4の測定IDを設定し、イベント名に次のように入力します。
email_click
イベント名は自由に設定できますが、あとからGA4で確認したときに内容が分かりやすい名前にしておくと管理しやすくなります。
今回は「メールクリック」を表すイベントとして「email_click」を使用します。
メールアドレスのクリックトリガーを設定する
続いて、「どのタイミングでemail_clickを送信するのか」を決めるトリガーを設定します。
1.トリガーを新しく作成する
GA4イベントタグの画面にある「トリガー」をクリックします。
新しいトリガーを作成し、トリガータイプにはリンクのクリックを選択します。
2.一部のリンククリックを選択する
すべてのリンクを対象にしてしまうと、通常のページリンクなども計測されてしまいます。
そのため、今回はメールアドレスのリンクだけに絞ります。
トリガーの発生条件を「一部のリンククリック」にして、次の条件を設定します。
Click URL 先頭が一致 mailto:
または、
Click URL 含む mailto:
と設定します。
これにより、クリックしたリンク先に「mailto:」が設定されている場合だけ、email_clickイベントが発生するようになります。
GTMのプレビューモードで動作を確認する
タグとトリガーを設定したら、公開する前に正しく動いているか確認しましょう。
1.GTMの「プレビュー」をクリックする
GTMの画面右上にある「プレビュー」をクリックします。
Tag Assistantが開いたら、確認したいWebサイトのURLを入力して接続します。
2.Webサイトのメールアドレスをクリックする
接続したWebサイトで、計測対象のメールアドレスや「メールで問い合わせる」ボタンをクリックします。
クリック後、Tag Assistantへ戻ってイベントを確認します。
3.email_clickのタグが発火しているか確認する
メールアドレスをクリックしたタイミングで、作成したGA4イベントタグが「Tags Fired」に表示されているか確認します。
表示されていれば、設定したクリック条件でタグが正常に動作しています。
反対に「Tags Not Fired」に表示されている場合は、クリックしたリンクのClick URLやトリガー条件を確認しましょう。
GA4でemail_clickイベントを確認する
GTM側でタグが動いていることを確認できたら、GA4にもイベントが届いているか確認します。
GA4を開き、リアルタイムレポートを表示します。
Webサイト上でもう一度メールアドレスをクリックし、イベント名の一覧に
email_click
が表示されるか確認しましょう。
表示されていれば、GTMからGA4までイベントが正常に送信されています。
設定直後の動作確認では、通常のレポートだけでなく、リアルタイムレポートやDebugViewを利用すると確認しやすくなります。
メールクリックが計測できない場合に確認すること
設定したにもかかわらずemail_clickが計測されない場合は、いくつかのポイントを確認しましょう。
メールリンクが「mailto:」になっているか
今回の設定は、Click URLに「mailto:」が含まれていることを条件にしています。
そのため、クリックしたボタンやメールアドレスに「mailto:」リンクが設定されていなければ、トリガーは動作しません。
GTMのプレビューモードでクリックした際に、Click URLがどのような値になっているか確認してみましょう。
Click URL変数が利用できる状態になっているか
GTMでは、クリックしたリンク先をClick URL変数で取得できます。
トリガーを設定するときにClick URLが選択できない場合は、GTMの「変数」から組み込み変数を確認してください。
トリガー条件が正しいか
「mailto:」のスペルや条件設定が間違っていると、メールリンクをクリックしてもタグが動きません。
たとえば、
Click URL 先頭が一致 mailto:
となっているか確認します。
GTMの変更を公開しているか
プレビューモードでは正常に動いていても、GTMの変更内容を公開していなければ、実際のWebサイトでは新しい設定が反映されません。
動作確認が完了したら、GTMの変更内容を公開しましょう。
メールクリック数=問い合わせ数ではない
メールクリックを計測するときに、ひとつ注意しておきたいポイントがあります。
email_clickの数は、実際に送信されたメールの数ではありません。
今回計測しているのは、Webサイト上のメールアドレスやメールボタンがクリックされたタイミングです。
メールアドレスをクリックしたあとに、
メールソフトを閉じた
文章を書いたものの送信しなかった
別の方法で問い合わせた
といったケースも考えられます。
そのため、email_clickをそのまま「問い合わせ件数」として扱うのではなく、
問い合わせに興味を持ったユーザーの行動を確認するための指標
として利用するのがおすすめです。
email_clickをキーイベントに設定するべき?
メールからの問い合わせがWebサイトの重要な目的になっている場合は、email_clickをGA4のキーイベントとして設定する方法もあります。
ただし、先ほど説明したとおり、メールクリックは実際の問い合わせ完了を表すものではありません。
そのため、
「メールボタンを押すこと自体を重要な行動として評価したい」
という場合にキーイベントとして設定するとよいでしょう。
問い合わせフォームの送信完了などを計測できる場合は、メールクリックとは分けて管理すると、ユーザーの行動をより正確に確認できます。
まとめ
GTMを利用すると、Webサイトに設置されているメールアドレスのクリックをGA4へイベントとして送信できます。
今回の設定では、クリックしたリンク先を表す「Click URL」に「mailto:」が含まれていることを条件にして、「email_click」というイベントを送信しました。
メールクリックを計測することで、
どのくらいのユーザーがメールで問い合わせようとしたのか
を把握するためのヒントになります。
ただし、メールクリックは実際のメール送信完了を表すものではありません。
問い合わせ件数そのものではなく、問い合わせにつながる一歩手前の行動として、ほかのアクセスデータとあわせて確認していきましょう。
合同会社ファムでは、GTMやGA4の設定、動的タグの設定なども行っています。
「設定方法が分からない」
「メールクリックなど、特定のユーザー行動を計測したい」
「動的タグの設置やGTMの設定をお願いしたい」
といった場合は、お気軽にお問い合わせフォームからご相談ください。
このブログでは、GA4の設定方法だけでなく、
「どこを見ればいいのか」
「数字をどう読み取ればいいのか」
といった、次の一歩に気づくための視点もお届けしていきます。