GTMでイベントが計測されない?よくある原因と確認方法
Googleタグマネージャー(GTM)でイベントを設定したあと、
「タグは作ったのにGA4でイベントが表示されない」
「プレビューでは動いているように見えるけれど、本当に計測できているのか分からない」
「トリガーを設定したはずなのにタグが発火しない」
と困ることもあるのではないでしょうか。
GTMでイベントが計測できない場合、原因はひとつとは限りません。
タグの設定に問題がある場合もあれば、トリガーの条件が合っていなかったり、GTMの変更内容を公開していなかったりすることもあります。
また、GTMでは正常にタグが動いていても、GA4側でイベントを確認する場所やタイミングによって「計測できていないように見える」こともあります。
実際に私たちのところにも、「GTMで設定したイベントがGA4で確認できない」というお問い合わせをいただくことがあります。
そのような場合、いきなり設定をすべてやり直すのではなく、まずはどこまで正常に動いているのかを順番に確認することが大切です。
この記事では、実際にお問い合わせをいただいた際にも確認しているポイントをもとに、GTMでイベントが計測できないときにチェックしたい項目を順番に紹介します。
INDEX
まずはGTMのプレビューモードで確認する
イベントが計測できないときに、最初に確認したいのがGTMのプレビューモードです。
GTMには、設定したタグやトリガーが意図したとおりに動作しているかを確認できるプレビュー機能があります。
まずGTMの画面右上にある「プレビュー」をクリックし、確認したいWebサイトへ接続します。
Webサイト上で、計測対象となる操作を実際に行ってみましょう。
たとえば、
電話番号のリンクをクリックする
メールアドレスをクリックする
お問い合わせフォームを送信してサンクスページを表示する
対象のバナーまでページをスクロールする
といった操作です。
そのあとTag Assistantへ戻り、設定したタグが「Tags Fired」に表示されているか確認します。
「Tags Fired」に表示されていれば、そのタイミングでタグが発火しています。
反対に、「Tags Not Fired」に表示されている場合は、トリガーの条件などを確認する必要があります。
GTMのプレビューモードの使い方については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
▶ 【GTMプレビューの使い方は?タグの動作を確認する手順】
トリガーの条件が正しいか確認する
タグが発火していない場合は、まずトリガーの設定を確認します。
GTMでは、
「どのタイミングでタグを動かすのか」
をトリガーで指定しています。
この条件が実際のWebサイトと合っていなければ、タグは発火しません。
クリック計測の場合
電話番号やメールアドレスのクリックを計測している場合は、Click URLなどの条件を確認します。
たとえば、電話番号のクリックであれば、
Click URL に tel: を含むといった条件を設定します。
メールアドレスの場合は、
Click URL に mailto: を含むという条件を利用できます。
設定方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。
▶ 【GTMで電話番号のクリックを計測する方法|GA4へ電話タップをイベント送信】
▶ 【GTMでメールアドレスのクリックを計測する方法|GA4へメールクリックをイベント送信】
サンクスページの場合
フォーム送信後にサンクスページへ移動するWebサイトでは、ページURLを条件にしてイベントを送信する方法があります。
この場合は、
サンクスページのURLが正しく指定されているか
URLの「含む」「等しい」などの条件が適切か
を確認します。
サンクスページを利用した計測方法については、こちらの記事で紹介しています。
要素の表示を計測している場合
バナーやメッセージの表示を計測している場合は、「要素の表示」トリガーの条件を確認します。
特に、
IDやCSSセレクタが正しいか
視認の最小割合を満たしているか
対象の要素が実際に画面内へ表示されているか
を確認してみましょう。
設定方法については、こちらの記事も参考にしてください。
【バナーやメッセージが何回表示された?GTMで表示回数を計測する方法】
イベント名が正しく設定されているか確認する
GTMのタグが発火している場合は、GA4へ送信しているイベント名も確認します。
たとえば、GTMで
banner_viewというイベント名を設定している場合、GA4側でも「banner_view」というイベントを探します。
イベント名の入力ミスがあると、想定していた名前とは別のイベントとして送信されてしまうことがあります。
また、
banner-viewと
banner_viewは別のイベント名として扱われます。
大文字と小文字についても区別されるため、GTMとGA4で確認しているイベント名が一致しているか確認しましょう。
イベント名は、あとから見たときに何を計測しているのか分かりやすい名前にしておくと管理しやすくなります。
Googleタグや測定先が正しいか確認する
GTMのタグが発火していても、イベントの送信先が正しくなければ、確認したいGA4プロパティにデータが届きません。
GA4イベントタグで指定しているGoogleタグや測定IDが、確認しているGA4プロパティと一致しているか確認しましょう。
複数のWebサイトやGA4プロパティを管理している場合は、別のプロパティへイベントを送信してしまっていることもあります。
「タグは発火しているのにGA4で見つからない」
という場合は、送信先の設定も確認してみてください。
GA4のリアルタイムレポートで確認する
GTM側で問題がなさそうな場合は、GA4にイベントが届いているか確認します。
設定直後の動作確認には、GA4のリアルタイムレポートが便利です。
GA4を開き、リアルタイムレポートを表示した状態で、Webサイト上で計測対象の操作を実行します。
その後、イベントの一覧に設定したイベント名が表示されるか確認します。
たとえば、
phone_clickemail_clickbanner_viewなどです。
イベントが表示されれば、GTMからGA4までデータが送信されています。
DebugViewでも確認する
より詳しくイベントの動作を確認したい場合は、GA4のDebugViewも利用できます。
DebugViewでは、デバッグ対象となっている端末から送信されたイベントを時系列で確認できます。
「イベントは送られているのか」
「どのタイミングで送信されたのか」
「イベントパラメータは正しく送られているか」
などを確認するときに便利です。
GTMのプレビューモードとGA4のDebugViewをあわせて利用すると、
GTM側でタグが発火しているか
GA4側でイベントを受信できているか
を分けて確認できます。
GTMの変更内容を公開しているか確認する
意外と見落としやすいのが、GTMの公開です。
GTMではタグやトリガーを変更しても、コンテナを公開するまでは通常のWebサイトには反映されません。
プレビューモードでは新しい設定を確認できるため、
「プレビューでは正常に計測できるのに、通常のアクセスではイベントが発生しない」
という状態になることがあります。
動作確認が終わったら、GTMの「公開」から変更内容を反映しましょう。
GA4の通常レポートにすぐ表示されるとは限らない
GTMのプレビューモードでも問題がなく、GA4のリアルタイムでもイベントが確認できている場合は、設定そのものは正常に動作している可能性が高いです。
ただし、GA4の通常のレポートには、データがすぐに反映されない場合があります。
そのため、
「イベント一覧にまだ表示されていないから計測できていない」
とすぐに判断しないようにしましょう。
設定直後は、まずリアルタイムレポートやDebugViewで確認するのがおすすめです。
ブラウザや広告ブロッカーの影響も確認する
設定に問題がなくても、利用しているブラウザや拡張機能によって、Google Analyticsの通信がブロックされる場合があります。
特に、
広告ブロッカー
トラッキング防止機能
プライバシー保護系のブラウザ拡張機能
などを利用している場合は、GA4のイベントが送信されないことがあります。
動作確認をするときは、拡張機能を無効にしたブラウザやシークレットウィンドウなどで試してみるのもひとつの方法です。
Cookie同意やConsent Modeの設定も確認する
WebサイトでCookie同意バナーやConsent Modeを利用している場合は、同意状況によってGA4の計測が制御されていることがあります。
ユーザーが分析目的のCookieを拒否している場合などは、GTM上ではタグの設定があっても、通常どおりの計測が行われないことがあります。
特に、
GTMを設定した
タグも発火しているように見える
それでもGA4にデータが届かない
という場合は、Webサイト側のCookie同意設定も確認してみましょう。
どこで止まっているのかを順番に確認する
GTMでイベントが計測できないときは、設定を一つひとつ見直すよりも、
「どの段階まで正常に動いているのか」
を順番に確認すると原因を見つけやすくなります。
確認する順番としては、
GTMのプレビューモードでタグが発火しているか
↓
トリガーの条件が正しいか
↓
イベント名や送信先が正しいか
↓
GA4のリアルタイムやDebugViewに届いているか
↓
GTMを公開しているか
↓
ブラウザやCookie同意の影響がないか
という流れで確認するとよいでしょう。
たとえば、GTMのプレビューでタグが発火していなければ、GA4側をいくら確認してもイベントは表示されません。
反対に、GTMでは発火していてGA4のリアルタイムにも表示されているのであれば、設定ミスではなく、通常レポートへの反映を待っているだけという可能性もあります。
まとめ
GTMでイベントが計測できない場合は、まず「どこで止まっているのか」を順番に確認することが大切です。
最初にGTMのプレビューモードでタグが発火しているかを確認し、発火していなければトリガーの条件を見直します。
タグが正常に発火している場合は、イベント名やGoogleタグ、測定先、GA4のリアルタイムレポート、DebugViewなどを確認していきます。
また、GTMの公開忘れや、ブラウザの広告ブロッカー、Cookie同意設定などが原因になる場合もあります。
GTMでイベント計測を設定するときは、設定しただけで終わらせず、
「GTMでタグが動いているか」
「GA4までイベントが届いているか」
の両方を確認しておくと安心です。
Webサイトによって、計測したい内容やタグを発火させる条件はさまざまです。
「少し複雑な条件でイベントを計測したい」
「どのような発火条件にすればよいか分からない」
「設定してみたけれど、うまく計測できない」
といった場合は、お気軽にお問い合わせフォームからご相談ください。
このブログでは、GA4の設定方法だけでなく、
「どこを見ればいいのか」
「数字をどう読み取ればいいのか」
といった、次の一歩に気づくための視点もお届けしていきます。